当院の患者さんの約1割は、糖尿病のインスリン治療のために通院して頂いている患者さんです。
糖尿病のインスリン治療を早く正しく進めるためには、その子に見合ったインスリンの銘柄と量を正しく決める必要があります。そのためには、ご自宅での日常生活のなかで、血糖値の動きを見きわめることが大切です。
当院では、人間の糖尿病患者さんのために2017年に発売された連続グルコース(血糖値)測定器の「フリースタイルリブレ」を、これまで約40例のワンちゃん猫さんに装着し、糖尿病の治療に役立ててきました。
左から500円玉、フリースタイルリブレのセンサー、同じくリーダーです。センサーは500円玉と同じくらいの大きさですが、もっと軽いです。リーダーはスマホの半分くらいの大きさです。
猫さんの場合、センサーは脇腹につけると具合が良いようです。直径5センチくらい毛刈りをします。装着の痛みはほとんど感じないようです。みなさんあまりセンサーは気にしません。気にする子は服を着れば大丈夫です。
小型犬では脇腹につけます。中〜大型犬では首筋につけます。みなさんあまり気にしません。気にする子は服を着れば大丈夫です。体の動きの激しい子では、テープなどで補強します。いったんセンサーが剥がれてしまうと、それを再度付けることはできません。
センサーにリーダー(読み取り機)をかざすと(電車の自動改札機にカードをかざす感じです)、現在の血糖値(正確には皮下組織のグルコース=ブドウ糖の濃度:ほぼ血糖値)と、その前8時間の血糖値の動き(1分ごとに計測)が表示されます。
前日24時間の血糖値の動きも一目瞭然です。
フリースタイルリブレを使うことで、その子に見合ったインスリンの銘柄と量をいち早く決めることが可能になりました。
当院では、センサーの取り付け、動作確認、血糖値の動きをLINEやメールでお知らせいただいた上での治療アドバイス、その後のセンサーの取り外しを含めて、12,000円(税別)で承っております。リーダーは無料で貸し出しておりますが、必要がなくなった時点でお返しください。